先日すでに書き込みましたが、このたび24インチ(60センチ)まで上げることにできるジャッキを買いました。今までの小さなジャッキとはまるで使い勝手が違います。$139しましたが、その金額を節約したつもりになって小さなジャッキで数時間もかけて作業していた過去を考えると「なぜもっと早く買わなかったんだろう」と強く思います。
あまりに楽に作業できたのですが、大きなジャッキを買うのはなかなか抵抗があると思います。アメリカに来て17年。ずっと使ってきた小さなジャッキですが、小さなジャッキでどのようにして、エンジンの載せ替えをしていたか書き記したいと思います。
準備するもの
ジャッキ、馬、15センチ厚位の木材2つ、10センチ厚ほどの木材、30センチ幅ほどのベニヤ、20センチ程の鉄パイプ(2センチほどの直径)3本
まずエンジンが車に載った状態でロングブロックにします。(なおフラップの付いたシュラウドではこの方法は不可能と思われます)
1、リヤフードを外す。
2、リヤフードブラケットを外す。
3、キャブを外す。
4、デスビを外す。
5、ヒュエルポンプを外す。
6、ファンシュラウドの取り付けねじ、左右下部1つづつを外す。
7、オルタストラップを外す。
7,1 ファンシュラウドの裏についているUPPER HOT AIR EXHAUST EXIT DUCT を外す。取り付けボルトを手探りで探し、柄の短いドライバで外すことになります。 http://www2.cip1.com/ProductDetails.asp?ProductCode=VWC%2D113%2D119%2D431
7,2 UPPER HOT AIR EXHAUST EXIT DUCT が外れたらLOWER HOT AIR EXHAUST EXIT DUCTを同様に短いドライバーを使って外す。 http://www2.cip1.com/ProductDetails.asp?ProductCode=VWC%2D113%2D119%2D419
8、ファンシュラウドをオルタごと外す(いったん上に持ち上げて、少し右にずらします。)
9、オルタスタンドを外す。
10、マニフォールドを外す。
ロングブロックになりました。フロントエンジンティン、シリンダーカバーも外した方が後にエンジンを下す時圧倒的に楽です。
11、リヤーエンジンティンを外す。
12、マフラー(2番、4番のエキパイのみ、1番、3番のヒートエクスチェンジャーは外しません)を外す。
13、ガレージジャッキの受け皿に10センチ厚の板を乗せて、フレームが二股に分かれてミッションを抱え込む場所(という表現わかりますでしょうか?)に当てて、人が潜れるだけ車体を持ち上げ、適正な高さでウマにのせる。
14、下にもぐりエンジンとミッションを止めているナットのうち下の二つ、左上の一つを外す。
15、もう一度ジャッキを使いウマを外し車体の高さを元に戻す。
16、ジャッキの受け皿をエンジンのオイルドレインプレートに当てて(本来直接ドレインプレートに受け皿を当てるとプレートを痛めてしまうので1-2センチ厚程度の板をあてると良いらしいです。)自重でエンジンが落ちないように支える。
17、右上の最後のナットをエンジンルーム側から外す。これでエンジンはフリーになっているはずです。
18、ジャッキでエンジンを上げたり下げたり、そして引いたり、すると少しづつエンジンはミッションから外れていきます。やがてエンジンとミッションの隙間からフライホイールが見えてきます。フライホイールが見え始めたころからは引き抜くイメージから引き抜き落とすイメージで作業されると良いかもしれません。
19、やがてエンジンはスタッドボルトをクリアしてフリーになり完全に落ちます。
20、両ヒートエクスチェンジャーの下に15センチ厚の木材を置いて、その上にエンジンを置きます。
21、ジャッキを抜きます。(エンジンは落ちましたがまだエンジンルームの中にあります。)
22、2つの木材に両ヒートエクスチェンジャーを乗せた状態のエンジンのクランクケースの下にパイプ3本並べてその上にベニヤを置きます。
23、2つあるシリンダーヘッドの片方を持ち上げ、持ち上がったところで15センチ厚の木材を取り除き、まずエンジンの片側をベニヤにのせます。
24、もう片方のシリンダーヘッドも同じ事をします。エンジンは3つのパイプの上に乗った、板の上にあります。
25、ジャッキに10センチ厚の木材をあてがって車体目いっぱい持ち上げます。そして車体をウマにかけます、
26、エジプトのピラミッドを作った時のコロの応用です。エンジンをエンジンルームから引き出してみてください。
この方法でずっとやってきました。私の場合、シュラウドにフラップがついてなかったことと、かなりルースなシュラウドだったため出来たのだと思います。今現在ついているシュラウドでは、フラップが仮についてなくても出来なかったと思います。
こうやって書くと簡単そうですが、やると本当に大変でした。ただ、途中で誰かプロに助けてもらわなくてはならない状態になってしまったことはありません。大変ですが単純です。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
不安ならプロ用のジャッキの購入、勧めます。私のは$140でしたが、エンジン脱着に関わる作業、プロに頼んだらジャッキ代ぐらい出るでしょう。
迷わず行けよ、行けばわかるさ。
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